自然と資源
1. 地理
アゼルバイジャンは黒海からカピス海までの800Km以上に広がるコーカサス地方の南東部に位置しています。この国はヨーロッパとアジアの十字路に位置し、地理的にこの国はユニークな 場所にあるため、経済的にも文化的にも重要性を保っております。
アゼルバイジャンは山岳で囲まれており、それは国土の半分以上を占めています。
北部は国内で最も高い標高4,466mのBazardyuzyバザデュジー山(その南西部はアゼルバイジャンに到達している)を有する大コーカサス山脈、それから南西へはトランスコーカサス高地がアルメニア、グルジアにつながっており、小コーカサス山脈で区切られており、また南部はタリシュ山脈があります。アゼルバイジャンの西の外では大・小コーカサス山脈が、東にクール‐アラズ低地まで続くリク(スーラム)山脈で合流しています。その端はなだらかな谷と低地となっています。このように、アゼルバイジャンは、巨大なお盆のように三方が険しい山脈でなだらかにカスピ海に下っていると言う地形をしています。
更に、4つの独立した谷があります。 それは、大コーカサス山脈の北側(ギューサー渓谷とサムール-ダヴァチ低地)、また、トランスコーカサス高地、(ナクチェワーンのアラジャニ渓谷)、三番目には海に続くアプシェロン半島、最後は、ターリシュ山脈の麓のランカラン低地です。地理的に最も特筆すべきはコーカサスと中央アジアの様相を持った多様性と豊かな自然にあります。
ほとんどの高地の夏は長く、乾燥しており、暑いです。 半砂漠の景観をしていますが、塩低地は砂漠として分類されています。寒い季節のみ雨が降り、灌漑施設なしには農業は不可能です。山岳地帯、高地、森林地帯は密集した落葉性広葉樹に覆われています。大・小コーカサス山脈からは多くの川が 平原に流れ出ています。春になれば、小川は干上がって、大きな川のみになりデルタ地帯を作ります。川のある谷やデルタ地帯は居住や農業に適しています。
アゼルバイジャンの自然で大きなコントラストは湿度の多い山岳地帯と乾燥した平地です。景観は乾燥した暑い半砂漠地帯から、雪を頂いた高地、それから氷河まで続きます。アゼルバイジャン独特の自然の多様性は、地理的な位置と、さまざまな地形の起伏に由来するものです。アゼルバイジャンの高い山脈、火山性の高地、深い渓谷、平原、谷、海岸線と言った現在のパノラマは何百年もかけて造られたものなのです。
ロシア連邦(デゲスタン)に接する北の国境線は大コーカサス山脈に沿って引かれております。北西部では山脈はカニックス(アラザン)渓谷に急降下しています。コーカサスで最も高いバザデュジー山の東に伸びる尾根は、アゼルバイジャンを分けています。
メインデバイド(中央分離)山脈がバザデュジー山(4,466m)とババダック山(3,629 m)との間にあります。
デバイド山脈はシャダック山(4,243 m)まで起伏を伴いながら続いています。ババドゥーズの東部・南東部では大コーカサス山脈が急激に下っていて、ドュブラーといわれる扇形の山地になっています。南東部はゴブスタンの丘陵地帯に接しており、東はアプシェロン半島の低いプラトーの谷があります。この二つの地域は泥活火山があります。
アゼルバイジャン国内では、北西部を除き、グルジアまで延びています ミドル・カー高地が北西部のカーヴァレー(谷)を二つの小さな谷、北部のオアニックス(アラザン)アグリチャーイ谷及び、南西部のガンジャカザク谷、に分けています。クールル・アラズ低地は周りを丘陵地帯で囲まれているため、カピス海のように海水面より低い位置にあります。クール‐アラズ低地の西側は小コーカサス山脈の麓のカラバックとミル・プレーン(平原)、大コーカサク山脈の麓のシルバン・プレーンに囲まれています。アラズ川とクール川の両岸はミル・プレーンとムーガン・プレーンがありイランまで広がっています。サルヤン・プレーンと南東部シルバンはクールの入り口までつながっています。
カピス海海岸線から程なく二つの泥火山の島が海から現れています。アプシェロン半島に近いアプシェロン群島と、ゴブスタンとクール・アラズ低地に近いバクール群島です。
小コーカサス山脈の南東部はアゼルバイジャンの領土です。2000-3000mを超えるいくつかの高地と、それより低い高原からなりたっています。
タルタル川の渓谷は小コーカサス山脈のアゼルバイジャンを北西部と南東部に分けています。前者は二つの山脈、ジナルダック・ピーク(山)(3,367m)を含むシャダックとゲミッシュピーク(山)を含むムロフダック(山脈)囲まれて(があります)います。ムロフダックの両斜面はアゼルバイジャンに属しており、アゼルバイジャンとアルメニアの国境はシャダック山脈で二つに分けれるようにつながっています。小コーカサス山脈は、ボユク・キル山(2,725 m)のあるカラバフ山脈で再び隆起しています。それは、カラバフ平原にそびえ立ち、カンケンディをとり囲んでいます。山脈の南部はゲヤン草原からアラズの丘陵地帯の谷になっています。トランスコーカシア高地の奥地は、アゼルバイジャンの2つの小さな地域を含め、はるかグルジア、アルメニアの領土に入っています。この東側には、死火山がつながっているカラバフ火山高地があります。3,000mを超えるいくつかの山(イシクリ山 3,552 m)がありますが、1,500-2,500 mの山も数多くあります。ナクチェワーンの領土には、ザンガズール山脈とダララヤズ山脈が国境としてそびえ立っています。ザンガンズール山脈の最高峰はカプチュク山(3,904 m)です。これはトランスコーカシア高地の中で火山でない山の最高峰です。ザンガズール山脈の南山ろくはアラズ川が流れています。タリシュ山脈は中高度の山脈です。この山脈での最高峰はキュミュケー山で標高2,477 mです。これらの山の最北東の斜面はアゼルバイジャン領土です。この斜面は平行に走る3つの谷とくぼ地で分けられています。一番大きな流域はアゼルバイジャンとイランの分水嶺をなし、タリシュの両斜面はイランに属しています。
アゼルバイジャンの河川のいくつかはクール川に流れ込み、その他の河川は先ず、アラズ川に流れ込みます。クール川は支流です。カピス海に直接流れる川もいくつかあります。これらの河川の水量は77.8億立方mと推定されています。この河川の水に利用は、一様ではありません 低地では、浸透性の軟らかい土で、珍しい土です。山間部は、雨量と地形が起伏に富むため河川の数が増えます。河川網は1,000-2,500 mでよく発達しています。一般的に、1平方mにつき、90,000平方mの流出量があります。
アゼルバイジャンの最大の河川はクール川です。その長さは、1,515 km (その内、アゼルバイジャン国内では900 km)です。アラズ川はクール川の河口から236 km のところで合流しています。クール川は河口から15 kmのところでデルタを形成しています。それは、2つの流れに分岐してカピス海に流れています。現在は浅くなっている北東方面、と南東方面の流れです。航行可能なのは、1964年に掘られた南東方面の川です。クール川はアゼルバイジャンで輸送に使われる唯一の川です。エヴラクから河口まで、小量の旅客、貨物船なら航行可能です。
二番目に大きな川はアラズ川で、1,072 kmあります。クール川と同様に、源流はトルコにあります。アラズ川の距離にして580 kmは、アゼルバイジャン、トルコ、イランの自然の国境線です。ナクチェワーンの領土内では、流れは、西アルパチャーイ、ナクチェワーン、アィンジャーイ、ギランチェーの、いくつかの支流になっています。アセール(ハケリ)川が合流してからは、アラズはクール‐アラズ低地となります。
山間部では、何千もの小川は10km 未満の小さな川です。この国の約800の河川は、10から100kmの長さです。23の河川は100 km以上の長さがあります。アゼルバイジャンの河川の水量は、隣接する国から流れてくる、川の水量を含めると、年間30 立方kmになります。山間部の川は谷に多量の土と石を運び込み、しばしば壊滅的な流れとなり、農業に重大な被害を与えます。アゼルバイジャンの川は、水産資源としても価値があります。クール川にはサケやチョウザメが捕れます。小コーカサス山脈の川には、マスがいます。
アゼルバイジャンの河川の水力発電資源の潜在的力は、年間160億kw/時です。この大部分が、クール川、アラズ川で占められます。大コーカサス山脈の河川は、落差が大きく、勾配のある急流河川であるため、大きな水力発電の生産の能力があります。. 主力水力発電所である、ミンゲシヴィール(トランスコーカサスで最大)及び、ヴァルヴァリンはクール川にあります。
アゼルバイジャンには250もの、小さい湖があります。ゴイ‐ゴル湖(標高 1,556 m)や、大・小アラゲル湖(標高 2,730 m)のような山岳地帯の湖は、地殻変動によるものか、氷河によって造られたものです。カピス海沿岸に沿って、デヴェチ、ゲムショヴァン、ジル、キダグの湖があります。アプシェロンにあるビナガディ瀝青湖は絶滅した古代生物が大量に埋蔵されていると言うことで有名です。
自然の水利網と灌漑システムは貯水池の有無に制限されています。ミンゲシヴィールにある最大の貯水池は1953年に造られました。そのダムは、88mの高さがあり、605平方Kmで、1610万立方mの貯水量があります。他の貯水池はアラズ(貯水量 135 万立方m) と、シャムコー(シャムキール) (267 万立方m)です。
灌漑用水路網(ネットワーク)はミンゲシヴィール貯水池からカラバフ北部とシルヴァン北部運河を経て流れています。運河の水はクール‐アラズ低地の綿花畑まで流れています。灌漑用水路の最も密集している所はムーガン平原です。運河は延べ3,000 kmを超えています。サムール‐デヴェチ低地にあるサムール‐デヴェチ灌漑用水路は、サムール川の北側からアプシェロン半島のジェイラバタン貯水池まで191kmあります。この運河の水はアゼルバイジャンの北東部とアプシェロンの乾燥地を灌漑するだけでなく、バクールやサムガイットの生活、産業水としても使用されています。
この国の運河の総延長距離は47,058 kmで、これにより、140万ヘクタールが灌漑されています。
アゼルバイジャンのいくつかの地域では、地下水の利用が農業にとって欠かせません。アプシェロンやクール‐アラズ低地では、地下水は多少塩分を含みます。
カピス海は、地球上で最大の塩水湖です。しかし、水理学的特性とその起源から、それは海といわれています。地質学的には、大昔はカピス海は西部と北部で地上の大洋とつながっていました。いくつかの古生物学の資料は、カピス海に生息するいくつかの動物群(15種類の貝と魚)において、カピス海と北方の海との関連性があることを示しています。
アゼルバイジャンの土壌表層は、高山草原地帯に見られる山岳‐草原土壌から、半砂漠の乾いた土壌及び、ランカラン亜熱帯地域の黄色土壌まであります。この多様さは、地質学的に複雑な構造、地形の起伏、雨量、植生に由来しています。農業も土壌の構成、状態に影響を受けます。平原の土壌は、最高の農地との折り紙つきです。人工的な灌漑、肥料による土壌の極端な富栄養化、二重灌漑の影響(その結果、土壌の二次塩分化が生じる)により、土壌は強力な洗浄・改良の必要性にさらされている地域があります。山岳森林地帯、草原地帯の下には、非常に肥えた黒色土があります。帯黄色の特有の土壌はタリシュ、ランカラン地域の独特のものです。この土壌は、温暖で湿潤気候で形成されやすく、土壌の赤色、黄色は、雨が溶けやすい物質を洗い流した後に残る鉄・アルミニウムのに酸化物です。
2. 気候
アゼルバイジャンの地形の起伏は国土のほとんどの地域で、温かく、穏やかな気候を形成する一因となっています。 即ち、大コーカサス山脈は北からの大きな寒気団から守っていますし、小コーカサス山脈は南部からの熱帯気団を防いでいます。しかし、冬、アゼルバイジャンに流れ込む北からの風は、嵐や、降雪、多くの霜を引き起こします。
アゼルバイジャンは11の気候帯のうち、9の気候帯があります。年間平均気温が最も高い場所は、クール-アラズやランカランの低地で、14Cをこえます。それらの低地の1月の平均気温は0C を超えますが、-20C以下になることも時々あります。タリッシュ山脈からの乾いた熱風(フェーン)は春に起こり、冬にこれが起こると、時として急激な温度の上昇を招きます。
7・8月はアゼルバイジャンで最も気温の高い季節です。クール-アラズ低地、アプシェロン半島の西部、プリアラズ(アラヤニ)の7月の平均気温は25から27Cです。南部からの熱風が駆け抜けると平原の気温は40から43Cになる日もあります。
ジュルファ(ナクチェワーン)では、44Cの最高気温を記録しています。カピス海と三方が山脈ということで、ナクチェワーンは典型的な大陸気候です。最高気温・最低気温ともナクチェワーンで記録されています。アゼルバイジャンの平原の最低気温はデヴィシュラーの観測所で(-31C)でした。
カピス海という大きな貯水槽が近くにありながら、沿岸だけしか、海の影響を受けていません。 湿気・水分の主要な供給源は、カピス海ではなく、西部のアトランティック気団なのです。それは時々、ヒョウとして降り農作物に被害をもたらします。
アゼルバイジャンの気候帯
風の吹き方はさまざまです。アプシェロン半島のカズリ(バクールー近辺)では海からの強い北風で、ガラバーでは南西風です。
低地では、風邪は概ね、北西から南東に吹きます。風は国土のほとんどのところでは、強風になることはありません。 ただし、アプシェロン半島は別で、しばしば、嵐のような強風が発生します。風は、カズリの沿岸で最高速度に達し、その後、速度を弱めながら、いろいろな方向に散ってゆきます 。クール-アラズに吹く夏季の熱く乾いた風は、農業に害をもたらします。気候の変化はそれほど明確ではありません。春は、低地やアプシェロン半島では3月に始まります。夏はもっとも長く、5月の終わりから、10月の中旬までですが、乾燥した暑い低地では、時には10月下旬まで続きます。
暑さが和らぎ、雨が降りやすくなる秋は10月に始まります。アゼルバイジャンでは年間を通じて温かく乾燥した気候なので、秋は「ベルベット」シーズンといわれています。山間部では、雨は非常に降りやすくなります。
ここの冬は穏やかな気候です。平原では氷点下になることはまれです。まれに、厳しい冬は厳しい霜が降ります。一番厳しい季節は1月、2月です。
この国では、乾燥した気候から湿度の高い亜熱帯気候、更には高地のツンドラまでの9つの気候帯があり、気温の幅は、-45から+44Cまでひろがっています。大・小コーカサス山脈の麓にある、クール-アラズ低地、サムル-デヴェチ低地、それにゴブスタンを含むアプシェロン半島の気候は、半砂漠の乾燥した高原で熱い乾燥した夏と、穏やかな冬で、亜熱帯気候に似ています。同じようなの気候ですが、寒い冬があるのはプリアラズ(アラヤニ)のナクチェワーンです。
大・小コーカサス山脈の麓は温暖な気候で、冬は乾燥しています。適度な湿度は、この種の気候での典型的なものです。農業は灌漑施設があれば必ず成功します。大コーカサス山脈の南部の森林地帯と北東部の斜面は年間を通じて気候が温暖で雨量もあります。穏やかな乾燥した夏、雨量多い他の季節があるのは、湿潤亜熱帯気候で低地やタリシュ山脈に囲まれたカンカランがそれです。乾燥した夏の寒冷気候は大コーカサス山脈(1,000-2,700m) の北東部と小コーカサス山脈(1,400-2,700m)のほとんどの部分がそうです。寒冷で乾燥した夏はナクチェワーンの典型的な気候です。
2,700-3,000mを超える寒冷湿潤気候の高地ではツンドラが出現します。この気候は大・小コーカサス山脈やナクシバンのザンジェズール山脈高地の特質です。
一般的に山岳高地地帯の気候は、ツンドラから、半砂漠、そして乾燥した高地へと変化してゆきます。同様に、低地の典型的な気候は、夏は乾燥して暑く、秋は暖かく雨が多く、涼しく湿潤な冬、気候の変わりやすい春です。全ての平野部は、乾燥亜熱帯地域(ほとんどの地域が当てはまります)と湿潤亜熱帯地域(アラザン/カニクス-アグリチェ渓谷、ランカラン低地)に分けられます。アゼルバイジャンでは乾燥・湿潤両方の亜熱帯植物を耕作することが出来ます。
これらのバラエティに富んだ気候は、単に地形の起伏だけでなく、独特の地理的な位置、自然の循環体系、岩石の種類や地下水にも原因があるようです。
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3. Flora 植物
アゼルバイジャンの国土は4,100種類以上の植物が育っています。200種類を超える(土着の)残存生物は、アゼルバイジャンとその近郊でしか見ることが出来ません。例えば、エルダーパイン、その美しさで有名なカピス海ロータスはクールデルタ地域やアストラカンの近くで見ることが出来ます。タリシュフォーレストではいくつかの残存植物が北部イランだけにかけて見ることが出来ます。
アゼルバイジャンの種々の植生は自然環境の歴史からだけではなく、いくつかの植物生態が接合しているという場所的なもの、また、種々の自然環境から来ているものです。クール、アラズ、アラザン川の両岸に広がる「タゲー」フォレストは、半砂漠の谷と、川と地下水の潤いが入り混じり、非常にユニークな地域です。オーク、ポプラ、トネリコ、ヤナギ、ナッツ・ツリーを有するこの森は、ガザオグラン、ジルダハン、ババンラー、ヴァルヴァラの多くの地域をカバーし、土壌を保護しています。
アゼルバイジャン国土の十数パーセントは標高600-700mから1,800mの山岳森林で覆われています。これらの森は広葉樹で主な種類はオーク、シデ、ブナ、カエデ、トネリコです。山岳森林は保水と土壌保護の重要性があります。森では、狩猟、リクリエーション、観光サイトとして人々を魅了しています。ランカランの 広葉樹林は、シルク・アカシアやアイロン・ツリーが水没しながら育っており、これらの古代の残存生物が多く残されているという点で有名です。
アゼルバイジャンの植生は貴重な原材料、食品、建築材の基になっています。医薬品、皮革のなめし、ビタミンの豊富な果樹、家畜のまぐさ等です。ザカタラ保護地区では1953年以来、朝鮮人参が栽培されています。タリシュ-ランカラン地域ではトゥ、ンガ、フェイジョア、月桂樹等が、クール-アラズ低地では、サンダングラス-モガー、が栽培されています。
4. 動物
12,000種以上の動物がアゼルバイジャンに生息しております。 92種類の哺乳類、350種類の鳥類、49種類の爬虫類、両生類は9種類しかおりません、魚類は88種類、昆虫は1万種類にも上ります。植物と同じように、アゼルバイジャンの動物類も自然の歴史に影響されています。いくつかの動物地理学上の範囲を、動物それぞれの持つ固有の性質によって決めます。
乾燥した低地の動物の特徴はげっ歯類、爬虫類一個に富んいます。平原では中部アジア・ガゼルやジェランを見ることが出来ます。それらの美しさは、アゼルバイジャンの古典(ニザミ・ガンジャビ)や現在(サメド・バルガム)でも書き記されています。
. 鳥類の世界でも多様性が見受けられます。湿った森林と沼地のランカラン低地の、キジラガディと区別保護地区では200種以上の鳥が冬に来ます、更に、ペリカン、フラミンゴ、白鳥、鷺、ソルタンカ等が総数百万羽を越す鳥がきます。
大・小コーカサス山脈は実に顕著です。山麓では、こうもりが多く、その他、ヤマウズラ、アオバト、雉が生息しています。爬虫類の中でゲッコン、キャテイスネーク、ギュルザスネーク それに、岩トカゲ などが特筆すべきものです。森では鹿も珍しくありません。
大コーカサスン山脈の草原では、土着のアロウチやハードのレイヨウが草を食んでいます。小コーカサス山脈では、 モウフロンやヤギが見受けられます。高地では、ひげコンドル、ブラックジャック、コーカサス・ウランが生息しています。タリシュではレオパードがイランから現れ、この森の特徴としてヤマアラシがいます。
カピス海は海洋生物の宝庫です。ニシンをはじめ、カピス海鮭、白チョウザメ、サブルガ、カピス海ドジョウ、クツム、ジェリクが獲れます。クールリーバーでは50種類の魚がいて、その中の23種類は非常に商品価値があります。海岸線では非常に珍しい魚、バイクパーチがいます。三月四月には1千頭のアザラシがアゼルバイジャンの沿岸に現れ、十月十一月に北部にもどって行きます。植物や魚類、動物の珍しい貴重な種を保護するための指定保護地区は増設されています。もっとも有名なものは、ザガタラ、キジラガジュ、ギルカン、タリアンチャフ、カラヤジ-アグスタファ、グバ-グサール、ゴイゴル、ラチン、バンドヴァンの保護地区です。100種類以上の動物はアゼルバイジャンの「レッドブック」に載せられています。
5. 天然資源
5.1. 石油
アゼルバイジャンは鉱物資源が豊富です、その中で最も重要なものが石油です。主要な油田はアペシェロン半島とカピス海の大陸棚にあります。最大の埋蔵量を持ったものが、アペシェロンの南部の海底で発見されました。油田はシヤザンにあるアペシェロン半島の北部及び、ゴブスタン、シルバン、サルヤンのアペシェロンの西部・南西部に位置する油田が最も期待されています。ナフタランにある、ガンジャから程無いところには、ユニークな医学的な石油への変換が行われています。
アゼルバイジャンは世界的にも最も古い石油産出国です。この国の石油産業のブームは19世紀末と20世紀初頭に起こりました。第二次世界大戦中にはアゼルバイジャンは日産、約50万バレルの石油を産出しました。しかしながら戦後、ソ連邦がエネルギー資源の開発を他の地方に向けたため、アゼルバイジャンの石油生産は急激に落ちました。また、環境保護の手段を十分に施さない石油開発を行ったため、カピス海とその沿岸は、ソビエト時代全般を通じて深刻な環境問題を経験しました。独立後は新しい石油開発と生産の時代を迎えています。
5.2. 天然ガス
アゼルバイジャンは、調査資料により異なりますが11から30兆立方フィート(Tcf)程の天然ガスが埋蔵されていると言われています。しかしながら、カピス海沿岸の多くの油田地帯からガスを取り込むのにはインフラが十分でないため、燃やされているものもあります。
. 1999年アゼルバイジャンはそれぞれの石油プロジェクトに天然ガス開発を加えることを求めた法律を可決しました。1999年十月にはSOCAR と TDAが包括的な天然ガス調査するために425000米ドル支援するという契約を締結しました。
1999年に発見されたシャハ・デニス天然ガス田は25-39兆立方フィートの埋蔵量があるとされ、ここ29年での最大の発見とされています。シャハ・デニスの開発・インフラのコストは推定45億ドルかかり、生産開始は2,006年と予定されています。年間生産量は2,860億 立法フィート(Bcf)と予測されています。
アゼルバイジャンのほかの天然ガス田に関しては、ナクシバン天然ガス田では、9000億立法フィート(Bcf)程度の埋蔵量があると推測されています。グナシュり油田でも埋蔵されていることがわかっています。
95%以上の天然ガスの生産は、陸地よりも、沖合いの油田から生産されています。
バクールハー天然ガス田は近年アゼルバイジャンの天然ガスの生産量の40%以上を 生産していますが、生産量は新しい掘削作業が十分行われていないため減少してきています。今後、ナクシバン、グナシュリ、シャー・デニズのガス田からの生産の増強が見込まれています。現在、SOCARは全体の85%の天然ガスを生産し、AIOCはそれよりも少ない関連ガス(即ち、石油田内で見つかった天然ガス)を生産しています。
5.3. その他の資源
アゼルバイジャンの特筆すべきは石炭の埋蔵量は無く、生産量もありません。アゼルバイジャンは少量の石炭を消費し、その消費量は1992年26,400トンから2000年には1,100トンまで減少してきています。
アゼルバイジャンはしかしながら、鉄、アルミ鉱石、黄鉄鉱、モリブデン、ヒ素は豊富にあります。大コーカサス山脈、ベロカンチェ谷の上部にある、フィリチェのポリメタリック鉱石は商業的にも重要です。小コーカサス山脈の山中のダシュケサン・ザグリックにはそれぞれ最高品質の鉄鉱石・アルマイトが豊富に埋蔵されています。
ダシュケサン-ガンジャ地区は相当量のコバルト鉱石と黄鉄鉱が埋蔵されています。
ナクチェワーンは塩とポリメタルにめぐまれています。ネグラム平原は20-25億トンの岩塩が埋蔵されていると言われています。モリブデンはパガラチャで、ヒ素はネグラムでそれぞれ生産されています。
アゼルバイジャンは建築資材に使われる鉱物資源も豊富です。品質はカー大理石には劣りますが、小コーカサス山脈のある場所では、大理石が生産されています。砂利、砂、石灰、耐火性の赤色レンガの原料の土、ローム(壌土)はアプシェロン半島で生産されています。建築用石材はキュズデック、マルダキャン、ドブレットヤリ、ディラガルダ、シャブラグ、ナフタラン、ダシュ、サラクレーで推定3000億トン埋蔵されており、2400万トン相当の化粧石材がギュルバック、ダシュケサン、シャクタクティ、キラブリーにて埋蔵されています。
アゼルバイジャンでは多くの温泉・鉱物泉が流れ込んでいます。有名な場所は、イチス、ツルシェー、バダムリ、ガラルティ、シブルム、スラカニー等です。 |