経済概要
イントロダクション(導入)
アゼルバイジャンは、石油、天然ガス、鉱物資源、綿花、そして莫大な農地を持った工業・農業国です。そのことから、この国は 製造(工業)、鉱業、及び農業で成り立っています。石油と天然ガスのほかに、鉄鉱石、亜鉛鉱石、モリブデン鉱石、アルマイト、岩塩、石膏、石灰石、瀝青、粘土、大理石が埋蔵されており、水力発電も含め、産業のために開発されています。農業は果実、野菜、綿花、タバコ、亜熱帯植物、カイコ及び、羊の牧畜が特に盛んです。
経済指標
国内総生産(GDP)の成長
・生産量-125610億米ドル-IMF(2005)
・1997-2004年の間、GDPの平均成長率は年間10%
・2005年、GDP成長率は26.4%
・IMF2006年のGDP成長率は、IMFの予測によると38%
・2005年1-4月と2006年1-4月との比較は39.5%
一人当たりの国内総生産は1493米ドル(IMF2005)
投資関連 ・外国からの投資の保護に関する法律の採択(1992)
・アゼルバイジャンの外国からの投資額250億ドル (1992-2005)
・アゼルバイジャンは一人当たりの外国直接投資が東ヨーロッパで最高額である
2006年第一四半期の工業生産高(製造業・サービス)は45,5 %の増加
貿易額(2006年1-3月)-1943,3 百万米ドル(2005年1-3月-20,8 %)
輸出-1037,8 百万米ドル
輸入-905,5 百万米ドル
国家収支予算-(2006年1-3月)- 6587 億マナト(AZN) (2005年1-3月との成長率の比較- 47,5 %)為替レート:1米ドル=0.9012 AZN
インフレ率(2006年当初)- 5.3 %
主要工業製品-石油、天然ガス、石油製品、石油精製装置、スチール、鉄鉱石、セメント、化学製品、石油化学製品、繊維製品
主要農業生産物-綿花、穀物、米、ブドウ、果実、野菜、茶、タバコ、家畜類、ワイン
民間企業の国内総生産への割合-75%
石油
・アゼルバイジャンでの石油石油生産は150年前から行われていた。
・1911年までは世界の生産量の半分はアゼルバイジャンで生産されていた。
・1994- 2002年の間、15カ国の35の大多国籍企業と契約を締結した
・この契約によると、600億ドルの外国投資が今後数年のうちに、石油、天然ガスの産業部門で行われる予定である
世界で最も古い石油生産地域ということで、アゼルバイジャンは旧ソ連邦の主要石油精製センターとして役割を果たしていました。1991年の独立後、アゼルバイジャンは新しい石油時代に入りました。1994年9月20日、アゼルバイジャンは国際石油共同企業体とカピス海にあるアゼルバイジャンのアゼリ、チラグ、グネシュリ(ACG)油田の開発に関し「世紀の契約」を締結しました。この契約は今後30年にわたり、石油を開発するというものです。それは石油産業やそれを以外の産業を含む投資に、好ましい条件となりました。つまり、アゼルバイジャンの石油に世界市場が再び扉を開いたのです。
1997年、初期の石油をチラグ油田からを産出しました。当初はバクール-ノボロシスクパイプライン(北部地域)で運搬しました。同じ頃、アゼルバイジャンは、西部方面では1999年4月から運用される予定の、バクール-サプサ・パイプラインの建設をしていました。しかし、2本のパイプラインでは、その時点での、将来の見込み石油輸送量は不十分ででした。そこで、1999年11月、アゼルバイジャン、グルジア、トルコがバクール-ティビリシ-セイハン (BTC)に主要輸出パイプラインの建設の合意書にサインしました。これは、カピス海の豊かな石油資源を地中海のセイハン経由で世界市場に出荷しようとするものです。(開通は2006年5月予定)主要パイプラインの建設を行うパートナーはBP, SOCAR, Unocal, STATOIL, TPAO, ENI, Itochu, Delta Hess, TFE 及び INPEKSの会社も参加しました。アゼルバイジャンはこのプロジェクトの総経費の25 % を引き受けました。2003年7月までにBTCの15% が完成しました。
最近のACG の調査では、石油の埋蔵量は42億バレルから54億バレルに増えています。これは7億3000万トンに相当します。これらの状況を正確に捉えるため、全面的な調査が2001年に開始されました。このプロジェクトは、アゼリ油田の中央部の調査に焦点がおかれました。この地域からの石油は サンガチャル石油基地まで187 kmの水底パイプラインにより輸送されることになっています。大量の石油・ガスを処理するためにはサンガチャル石油基地の拡張は非常に重要な意味を持っています。このプロジェクトの実施の結果、チラグ-1とマルケジ・アゼリ地域からの成果は2005年の第一四半期に日産25万バレルになりました。このプロジェクト次の段階は、アゼリ油田の東部・西武の開発です。それが終わればアゼリ油田の開発は完了します。アゼリ油田の開発の開発の結果、日産80万バレル(年間4000万トン)に上昇しました。ACGによる開発の第三局面は2007年末までに終了し、この3つの油田の合計だけで日産100万バレルを越すでしょう。21世紀には、アゼルバイジャンの石油生産は、300-500万トンになるとの見込みです。
アゼルバイジャン国家石油基金(SOFAZ) は、将来の世代のために資源を保存すべく、2001年に創設されました。この主要な目的は経済の多様化です。8億1千万ドルの積立金は、2006年初めには10億ドル以上になるでしょう。
非石油分野
旧ソ連邦の体制下で発生した経済破綻の回復の第一段階に続き、アゼルバイジャン経済はいま、新しい市場経済への移行のチャレンジのために、準備の段階です。これと同時期に、石油資源開発が長期的に安定した成長の推進力を供給し、全ての階層の住民の一人当たりの収入は上昇しています。
政府はひとつの産業ー石油ーへの過度の依存による潜在的な危険は、気づいています。その危険性とは、この産業が何かの理由で他の産業の発展を妨げるかもしれないということです。アゼルバイジャンの経済政策は、バランスの取れた成長を目指しています。この目標を達成するために、アゼルバイジャンは国際通貨基金(IMF)、世界銀行また、その他の双方向・相互の債権者のアドバイスや経済的援助により、経済改革を実施するしています。政府の広範な経済改革プログラムは、下記のとおりです。
・価格の自由化;
・広範囲な政府助成金のカット;
・インフレ抑制のための予算の引き締めと財政管理の徹底;
・透明性を高めるために金融業界の構造改革;
・税構造の近代化
・土地改革計画の開始
・国家所有資産の民営化
改革期間中、アゼルバイジャンの経済は構造的変化が起こり、サービス業、運輸業、コミュニケーション業、貿易、建設業の分野で急激な拡張が起こりました。
マクロ経済的な安定は回復し、インフレは低く抑えられていました。石油・非石油産業への投資は経済の成長をより確かなものにしております。近年の実績の結果、世界の格付け会社、フィッチIBCAはアゼルバイジャンの長期外国為替の信用レートを「BB-」に格上げしました。
国家が継続するためには、民営化は構造改革の重要な一部です。第一次構造改革の結果、2000年1月までに、21544の中小企業あるいは団体が、996の株式会社になりました。2001年3月までにこの数字はそれぞれ23539が1230となりました。民営化の開始から2002年までに33700の会社が民営化しました。
製造業(工業):石油設備と関連機械製造業はもっとも前途有望な分野である。アゼルバイジャンの独立以来、化学産業のような石油を中心にした製造業(工業)から、パイプ、機械工具やコンピューターのような完成品の分野に産業がシフトされています。石油化学製品は、合成繊維、ゴム、合成洗剤、ポリマー物質、アルミの精錬、また、繊維製品、衣類、飲食物、も包む他の多くの産業を言います。政府は工業地帯を、この国第三位の都市、サムガイットに指定し、自由経済地域とし、海外の投資家が輸出する製品を生産しやすいように努力しています。
農業:農業は常に、アゼルバイジャン経済の重要な部分をになっています。アゼルバイジャンの30%以上の労働力が何らかの形で農業に従事しています。この国の農業の大部分が、中央アゼルバイジャンのクラやアラツ川に沿った肥沃な低地に集中しています。アゼルバイジャンの領土は、10の地理領域にまたがり、59の農業地域に分かれています。
綿花、ブドウ、家畜類を含む農作物は、これらの地域に偏りなく生産されています。一方、タバコ生産は特定の地域で行われています。農作物の3分の2は農業生産物で、残りが家畜類です。アゼルバイジャンの主要な現金農作物はブドウ、綿花、タバコで、これらは伝統的に生産されており、国内で販売されています。
ソ連邦の崩壊後、規制撤廃や自由化が経済分野で行われ、農業においても急激な変化が起こりました。1996年土地改革の法律制定後、土地は個人に配分されました。国家所有だった農場は運営する自治体に与えられました。そのため、生産量が飛躍的に伸びました。野菜、果実、家畜を主に生産する個人農業は、徐々にですが力をつけて生きています。
鉱業:アゼルバイジャンは、鉄、金、アルミニウム、亜鉛、銅、大理石、耐火粘土を産出していす。特に、この国は鉄鉱石、アルミ鉱石の莫大な埋蔵量があります。海外からの投資が、現存する鉱業の開発や近代化に欠かせません。
インフラ: 2,089 kmに伸びる鉄道があり、貨物輸送の主要な手段です。車両用道路網は国内の貨物輸送から、インターナショナル・ハイウエイ(国際高速道路)につながっています。海上輸送は、中央アジアの国々、イラン、ロシアにつながっているため、アゼルバイジャンにとって非常に重要な輸送手段ですです。バクールはカピス海で最大の港で、貨物を扱う施設やヨーロッパやアジアにつながるフェリー航路があります。ドイツ、イスラエル、イラン、トルコ、オーストリア、パキスタン、オランダ、ギリシャ、ポーランド、中国、イタリア、イギリス、アラブ首長国連邦や独立国家共同体(CIS)の国々と定期航空便を就航させています。アゼルバイジャン航空(AZAL)、英国航空、ルフトハンザ、オーストリア航空、トルコ航空、アエロフロート・ロシア国際航空、その他の地域航空の航空会社が運行サービスを提供しています。この国の電気通信のインフラは再構築・近代化の最中ですが、将来のため更なる投資が必要です。
銀行・金融
アゼルバイジャン共和国の国立銀行やその他の銀行を含めた金融システム 銀行業務に関する規定は、アゼルバイジャン共和国憲法、現行法「アゼルバイジャン共和国国立銀行について」、やその他、アゼルバイジャン国立銀行 (NBA)の法律や基準となる法令により定められています。国立銀行は1992年に、アゼルバイジャン国家銀行(旧ソビエト国家銀行の加盟系列銀行)を基盤に創設されました。NBAは他の民間金融機関の監督とともに、アゼルバイジャンの中央銀行として機能し、その権限内で国家の財務を処理します。国立銀行は、政府の資本化と流動化政策の調整機関です。民間金融機関分野は、アゼルバイジャン世界銀行(51%の株を国家が所有)とユナイテッド・ユニバーサル・ジョイント・ストック銀行(セービング・バンク、インダストリアル・バンク、アグリカルチャー・バンクの合併により設立、100%国家所有)の2つの国家所有の銀行、及び、大きな民間の銀行によって代表されます。2001年、国立銀行の構造改革が完了し、国家所有の銀行、国際銀行とユナイテッド・ユニバーサル・ジョイント・ストック銀行の民営化への重要な処置が取られました。この金融業会の改革で、新しい電子支払いシステムが導入され、会計、銀行業務の管理監督が国際基準まで達しました。
貿易及び外国投資
二度目の独立以来、アゼルバイジャンはすばやく方向転換し、新しい市場をソ連邦以外の国に求めました。
主要輸出国はロシア、グルジア、トルコでした。主要輸入国はEU、トルコ、アラブ首長国連邦、ウクライナ、ドイツです。主要輸出生産物は石油、石油製品、食品、機械・装置類、繊維製品、化学製品、金属類、プラスチックなどです。
主要輸入製品は、機械・装置類、輸送施設、鉱物製品、化学製品、プラスチック、食品等です。
環境と情勢
アゼルバイジャンは南コーカサスの中で最大の国です。国土の50%が農地、2.5%が都市部(そのうちバクールは2.15%)そして13%が森林地帯です。低地は国土の半分以上を占めています。アゼルバイジャンの特質は生態の多様性にあります。国土には、海抜以下の巨大な平原、海抜4000m以上の山岳地帯、砂漠、高原の草地、塩分湿地帯及び亜熱帯森林があります。この国には12気候帯のうち9もの気候帯があります。
アゼルバイジャンは水源の15%を南コーカサスの国々に依存しています。全ての河川はカスピ海に流れています。灌漑システムは貯水池のある場所に限定されています。カスピ海の水産資源は黒海のそれよりも6倍多く収穫することが出来ます。しかし、水質汚染は大きな懸念材料として取り組むべき問題です
アゼルバイジャンは動植物の種の多様性としても特筆すべきものがあります。4,500種類の植物のうち143種類が絶滅危機種と考えられています。20,000種類の動物のうち109種類が絶滅危機種と考えられています。2,100本を越える樹齢100年以上の樹木は国家により保護されています。
生態と天然資源の利用に関する国家委員会は大統領の直轄機関で、開発と生態保護の計画を運営・管理する責任をもっています。その委員会は、アゼルバイジャンの天然資源を守るための重要な法律、規定を提出し、多くの貢献をしました。
アゼルバイジャンでビジネスをするために
国のプロフィール-2006 |